糸リフトとは
糸リフトとは、メスを使わずに、特殊な糸を皮膚の下に挿入して、たるみやしわを改善したり、フェイスラインを整えたりする美容整形の施術です。
糸リフトは、スレッドリフトとも呼ばれます。
糸リフトの仕組みと効果
糸リフトで使われる糸には、二つのタイプがあります。一つは「コグ付き糸」、もう一つは「コグなし糸」です。
コグ付き糸とは、細かいトゲのようなものが付いている糸で、皮膚の下の組織を引っ掛けて引き上げることができます。コグ付き糸は、垂れ下がった脂肪や筋肉を元の位置に戻し、固定することで、ほうれい線やマリオネットラインなどのたるみを改善したり、輪郭や小顔効果を得たりすることができます。
コグなし糸とは、トゲのようなものが付いていない糸で、溶ける素材でできています。
コグなし糸は、皮膚に挿入することで刺激を与えてコラーゲンの生成を促し、肌のハリや弾力を改善したり、引き締め効果を得たりすることができます。
糸リフトの施術方法
糸リフトの施術は、以下のような手順で行われます。
1. まず、医師がカウンセリングを行って、患者さんのお顔の状態や悩みに合わせて、適切な糸の種類や本数、挿入する場所や深さなどを決めます。
2. 次に、挿入する部位に麻酔クリームや注射などで局所麻酔を行います。
3. その後、針に通した糸を皮膚に挿入します。挿入する際には、針穴から出た糸の端を持って引っ張ったり、針先を動かしたりして、皮膚の下の組織を引き上げたり固定したりします。
4. 最後に、針穴から出た糸の端を切って処理します。針穴は自然に閉じていくため、特に suturing する必要はありません。
施術時間は約30分から1時間程度です。施術後はすぐに帰宅できますが、腫れや内出血などが起こる可能性があるため、数日間は安静にしてください。
また、施術後1週間程度はお風呂やサウナなど高温多湿な場所や運動などを避けてください。
糸リフトのメリットとデメリット
糸リフトには以下のようなメリットとデメリットがあります。
メリット
- メスを使わないため傷跡が残らない
- ダウンタイムが少なくすぐに日常生活に戻れる
- 糸が溶けるため体に負担がかからない
- すぐに効果が実感できる
- 肌質も改善できる
デメリット
- 効果の持続期間が短く定期的な施術が必要
- たるみが重度の場合は効果が得られにくい
- 医師の技量によっては引きつりや凹凸が起こる
- 合併症のリスクがある
糸リフトの適応と禁忌
糸リフトは、以下のような方に適しています
- たるみやしわが軽度から中等度で、皮膚が厚すぎず薄すぎない方
- メスを使った手術を受けたくない方
- ダウンタイムを最小限にしたい方
- 30〜40代で本格的なたるみが起こる前の方
一方、以下のような方は糸リフトを受けられません
- 糸に対するアレルギーがある方
- 皮膚感染症や皮膚炎などの皮膚疾患がある方
- 血液凝固異常や出血傾向がある方
- 免疫抑制剤やステロイド剤などを服用している方
- 妊娠中や授乳中の方
まとめ
糸リフトは、メスを使わずに特殊な糸を皮膚の下に挿入して、たるみやしわを改善したり、フェイスラインを整えたりする美容整形の施術です。糸リフトにはコグ付き糸とコグなし糸の二種類があり、それぞれ異なる効果をもたらします。糸リフトは、傷跡が残らない、ダウンタイムが少ない、すぐに効果が実感できるなどのメリットがありますが、効果の持続期間が短い、たるみが重度の場合は効果が得られにくい、医師の技量によっては引きつりや凹凸が起こる、合併症のリスクがあるなどのデメリットもあります。糸リフトは、たるみやしわが軽度から中等度で、皮膚が厚すぎず薄すぎない方や、メスを使った手術を受けたくない方に適しています。しかし、アレルギーや皮膚疾患、血液異常などの禁忌がある方は受けられません。糸リフトを受ける場合には、まず医師に相談して自分に適した治療を見極めてください。